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第零世界「メレンス」ースカ―ヴァイス・フィレアの章 始記

第3章 第三章「魑魅魍魎の忘却曲線」


「...っ。水月ちゃんに...、お姉ちゃんに預かっていて...貰いたいのかな?」
今度は、竹華ちゃんの気持ちを読み取る事が出来た。死して尚、自身のお姉ちゃんを想う竹華ちゃんの姿を見て、私は感極まって涙が零れた。
「...竹華ちゃん、優しいんだね。......これは、しっかりと水月お姉ちゃんに渡しておくからね。」
竹華ちゃんは、元気良く、でも何処か寂しく頷いた。竹華ちゃんに預かった、大切な物をパーカーの内側のポケットに、深くしまい込んだ。水月ちゃんに、私は何て渡せば良いのだろう。いや、今はこの大罪について考えよう。竹華ちゃんを軽く抱き締め、優しく手を振り、空木さんのいるヴァール城に足に力を込めて飛び立った。
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