第7章 希望の道
ウ「んなぁぁぁぁ!?」
バラッバラになったエドのオートメイルを見て、ウィンリィさんは奇声をあげた。
エ「おー、ワリーワリー。ぶっ壊れた」
ウ「ぶっ壊れたって……あたしが丹精込めて作った最高級オートメイルを……」
エ「イヤー、もう粉々のバラバラに」
どごっ
今度はウィンリィさんの鉄拳が炸裂した。
ウ「でなに?アルも壊れちゃってるわけ?あんたら一体どんな生活してんのよ?」
ア「てへっ…『どがっ』んにゃぁはっ」
ウィンリィさんは、アルの顔面にも蹴りを食らわした。
ウ「ったく!!心配ばっかかけて!!」
「う、ウィンリィさん、落ち着いて…」
ウ「ん?あなたは?」
私は態勢を整えて手を出した。
「私、セレン・レリーフ。エドと同じ、錬金術師です。よろしくお願いします、ウィンリィ・ロックベルさん」
ウ「セレン・レリーフ…うん、よろしくね!!セレン!!」
ウィンリィさんは、私の手を握り返してくれた。
ピ「なるほど…その資料とやらを手に入れるために、1日も早くセントラルに行きたいってのかい?」
エ「そう、大至急やって欲しいんだ」
ピ「ふむ…腕だけじゃなく足も調整が必要だね」
ウ「あら、一応身長は伸びてるのね」
エ「うるっせえ!!」
ピ「足はともかく、腕は1から作らにゃならんなあ」
エ「一週間くらい、かかるかな?」
ピ「なめんじゃないよ」
ピナコさんはふっとタバコの煙を吹き出すと、言った。
ピ「3日だ」
3日…?すごい…。
ウ「とは言え…削り出し、組み立て、接続、仕上げ。完璧徹夜だわ」
エ「悪いな、無理言って」
ウ「1日も早くセントラルに行きたいんでしょ?だったら無理してやろうじゃない!!その代わり、特急料金がっぽりもらうからね!!」
はあ…いいオートメイル技師を見つけたね…エド。