第6章 哀しみの雨
セレンside
私がエドをさらったのとほぼ同時に、空気が大きく振動した。
見ると、銃を構えた大佐と、軍の部隊がいた。
大「そこまでだ!!ずいぶん派手に暴れてくれたな」
軍の兵士が、私とエドに軍服の上着をかけてくれた。
っ…!!
無理を重ね、負担をかけすぎたせいか、骨折した手足が強く痛む。
大佐…大丈夫かな…。
大「中尉は下がっていろ。私がやる」
ホ「大佐」
大佐が進み出て、いつもの火炎を出そうと指を鳴らした。
が。
ボスっ
でたのはただの煙。
…は?
ホ「大佐は下がっていてください。雨の日は無能なんですから」
あ、なるほどね。
明らかに大佐がヘコんだ。
ハ「あー。この雨じゃあ火花出せねーか」
さらに大佐がヘコんだ。
ホークアイ中尉もハボック少尉も容赦ないなぁ…。
突然、私達を襲った男が走り出した。
ホークアイ中尉が射撃するが、当たらない。
速い…!!
ドゴーン
な、なんだなんだなんだ?
出てきたのは…
一発でわかる筋肉ダルマ。
アームストロング少佐。
少佐は持っていたガレキを高く放り投げ、落ちてきた瞬間、殴り飛ばした。
ガレキは鉄のとげになり、襲撃者にめがけて飛んでいった。
襲撃者は軽々とかわし、襲いかかる。
激しい戦闘が始まった。