• テキストサイズ

シュガーポット、時々レモン

第4章 路地裏イチャイチャ in 政宗



「まさむね?........ちょっと、こっち」

晴美に引っ張られて、薄暗い路地裏へ入り込む。人気のない路地裏に、虫の声がする。

「そんな顔して...なんかあった?」

柔らかい、小さな手が頬を包む。
真っ直ぐ見上げる優しい目の中に、俺がいる。

「.....なるな...」

「え?」

「...居なくなるな。頼むから....」


目の前でぼやける晴美に、居なくなったあの日が重なる。

ひょっこりと、どこかから出てくる気がするのに、いつまで経っても独りのままで。

名前を呼んでも、手を伸ばしても、晴美がどこにもいなかった、あの毎日。


「独り、に.......ッ」

しないでくれ――――――
/ 65ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp