第6章 我愛羅さま
カカシ様は話を続ける。
「形だけだ、なんて言ってたけどね。あの子、一目ぼれらしくてねー。オレも頑張ってセッティングしてあげたのよ。あの2人、いけると思わない?」
「……あ、はは」
"そうですね"
なんて、絶対言いたくない。
まさかここまで…自分の心がざわつくなんて……。
涙が出て来そうになるのを堪えながら、笑っていた。
多分引きつり笑いをしている。
こんなにも、我愛羅さまを、
「誰かに取られたくない」
と、思うとは思わなかった。
カカシ様の言葉で、
初めて自分の気持ちを
悟ってしまった。