第5章 シカマル 少甘
試験が終わり、待つ事2週間。
イルカ先生が声を出す。
「今回の試験、相当難題が出ると噂されてたんだが、まさかこのクラスからワンツーフィニッシュが出ると思わなかったなー。よし、早速名前を呼ぶからなー」
「花奏が第2位だ」
教室内に、どよめきが走る。
「そして、シカマル!第1位だ」
えーーーーーーー!と叫び声が合唱のように教室中に響き出す。
サクラとサスケじゃねーのかよ、嘘だろー、シカマルとか大穴だってばよー、と。また各々文句は言いたい放題だな。
「うっせーな。オレはやりゃ出来る男だぜ。つーーか、ただ書くのがめんどくせーだけだ」
ぴしゃりと言い放てば、みんなこっちを向いて、目が点になっている。
あ、何かめんどくせー雰囲気だな。
ちらりと目を花奏に向ければ、こちらをじぃっと見ていた。
「…………後で付き合え」
手で口もとを隠して静かに言えば、肩を揺らすぐらい反応する花奏。
「…………え、あ、う、うん……」
慌てふためく花奏。
必死に笑うのを堪えていた。