• テキストサイズ

【NARUTO】他。短編集

第5章 シカマル 少甘


試験当日。

オレの周りにゃ、わらわらと人だかりが出来ている。

「シカマルが勉強してるってばよ!」ナルトが仰天した声を出す。

本当ーー、シカマル勉強ー?嘘〜、と、各々が訝しげに喋り出す。

「うるせーあっち行け!最後の追い込み中なんだからよ!」

蹴散らすように言えば、人で出来た輪が、瞬く間に飛んでいった。

机で参考書を広げ、めんどくせーーが暗記をしている。

ちらりと花奏を見た。

オレは口が少し綻ぶ。

「……もしかして、完徹じゃねーの?」

「ほっておいてよー、もうー、今話せないの、私真剣なんだから」

目の下にクマを作って頑張る花奏に瞳を細めた。

「フン、オレも徹夜漬けだっての。つーか、めちゃくちゃ眠いな。初めてしちまったよ、ここまでめんどくせーー事」

「……違うって、分かってるよね?ジュース、おやつ、とか、そんなんだからね?…………まだ無理だし」

「……けどよ、何か勘違いしてねーか?真面目に考え過ぎだっつーの」

「…………って言いながらシカマル今日は真面目に勉強してるじゃない」

「そりゃそうだろ。今回は真剣にやらなきゃ男じゃねー。生半可な気持ちでやるわけにゃいかねーからよ」

「……ああーもう、話しかけないで!」

顔を真っ赤にしながら勉強する花奏。


ーー照れてやんの、可愛いな…。

こっそり横目で見ながら、オレも最後の追い込みに励んだ。

/ 209ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp