第24章 サンジ君(DNH企画)7章の続き
「お、花奏ーー!市場行くなら卵とタバスコも買って来れよぉぉー」
上からウソップの声がして
わたしは見上げた。
長い鼻が目立つウソップ。船を修理する為ハンマーと釘を手に持っていた。暑そうで汗が目立つ。
「わかった、卵とタバスコね」
チョッパーも横にひょいと乗り出す。板を持って修理を手伝っている。
「花奏、え?デート行くのか?おれも行きたい!」
「え!?ダメだよ、チョッパー、デートはみんなで行くものじゃないの」
「そうなのか。ふむふむ」とチョッパー。「当たり前だろ、デートって言うのはだな、堕落した人間がー……」とウソップが話し始める。それを真剣に聞くチョッパーがいる。
私は気にせずに、メモ帳をポーチから取り出し、ペンを走らせた。
するとドアが破れそうなぐらいの勢いで開いて、豪速球な足音が聞こえてきた。
「花奏!肉!肉だ!肉!」
いきなり横切る船長の声。顔をあげればルフィが近づいて、にししし、肉だぞ?と笑いながら、船の階段を降り出した。
「オレは探検してくるから、頼むぞーーにくーー!」と遠くに走りながら聞こえてきた。
「うん、了解!肉ね」
その声を出す頃にはもう船長は街へ全速力で走っていたし、たぶんルフィの耳に届いていない。
サンジ君はどこかな、とあたりを見渡すが、船上にいない。キッチンにもいないのだ。