第2章 路地裏inイチャイチャ カカシ先生
「お前…ずるい奴だな。今、冗談で逃げようとしてるだろ?そんな酷いことを言う花奏には、痛い目を合わさないと分からないようだな?」
口布が無い、カカシ先生を初めて見ている花奏は、顔が火照り出す。端正な目鼻立ちに驚愕していた。
「カカシ先生…え?そんな顔してたんですか?…いや、冗談にしか聞こえないんですよ、だって……先生、そんな素振り一度も…。」
「だから、出せなかったって言ってるでしょ?聞いてた?人の話を。なぁ……良い事教えてやるよ、今から」
「良い事?………何ですか、そ…、」
"それは"と言う前に唇を重ねていた。
キスをして驚いた目をしていたが、カカシ先生から繰り出される技に、なすすべもなく、受け入れ、目を閉じ、うっとり身体を任せている。
「ホラ、口を開けて舌を出して?」
指導するように、熱い吐息を混じえながら囁かれる声に、素直に従っていた。
「ああ、そうだ。…上手だな、お前…」
「……ん、カカシ先生…!」
もっと…、して…、と言おうと、口を開いたが、
忍者学校から響くチャイムの音が里中に響く。
路地裏の2人にも聞こえる、時間を伝える音に、一気に現実に引き戻された。
ゲーム終了だと訴える音に、花奏は、名残り惜しむ顔を浮かべる。
カカシ先生は、花奏から、身体を離し、また口布を付け、先生を演じ始めた。
「悪い、つい本気だしちゃったよ。ラーメン屋に行くんだろ?ホラ出ようぜ」
「………カカシ先生…!!」
「ん、悪かったって。あれはちょっと揶揄っただけだ。行くぞ。」
そう言って路地裏の道を歩き、表通りに出て行く。
その背後から歩いて行く花奏は、ずっとカカシ先生を見ていた。