第19章 サンジくん
「ハハ、じゃあ花奏ちゃんは?」
「……え? 私?」
「オレのことは、どう思ってんだい?」
わたしの腰に軽く手を回した。身体を引き寄せたサンジくんが、かがんで耳元で囁く。
「こんな所まで追いかけてきてさ……エッチなことしたいのかい? いま誘ってんだろ、オレを」
どくんと強く
わたしの胸が鳴る。
「っ……え、あ、そういうつもりじゃ…」
顔がたちまち熱くなった。両手で私の耳に触り頬にふれるサンジくんは、頬にキスを落とした。
「オレが好きなんだろ? 言いなよ、君の態度はバレバレだぜ?」
「っ!」
甘く香るサンジくんの匂いが近づく。スーツが身体に当たり、金髪の前髪が顔にゆっくりと触れた。暗闇のなかで、ブルーの色の瞳が優しく笑っていた。
「いつもオレを見てさ、可愛いって思っていたんだぜ?」
私は図星で。指摘されて。
顔がゆでダコみたいに赤いはず。
軽くて……手が早いサンジくんを
真面目な私はなぜか惹かれていた。
気がつけば……
いつも目で追いかけていた。
「…………好き……サンジくんが」
たぶん目は潤んでた。だってもう隠せないから。
「でも、サンジくんはナミさ……」
と話しかけた口は、簡単に柔らかな唇で塞がれる。甘い口づけの音が響く。
「なあ、……オレは花奏ちゃんが、すっげー好きだぜ? かわいい。すっげェ可愛い……」
「え、ほんとに? ん……」
交わすキスが激しく変わる。
舌を絡めてされるがままになっていれば、服のなかに手が入る。
「サ、サンジ……くん……」
首すじにサンジくんはキスを落として、甘い舌がはう。性感帯を刺激されて身体が火照り息が上がった。
「止めて良ィのかい?」
「…もっとちょうだい」
自分からねだった。首に回して唇を重ねた。気持ちいい。もっと触ってほしい……。イヤらしい感情があふれた。
「……花奏ちゃん……オレはここで始めるつもりないぜ?」
って言うのに。サンジくんも息が荒い。服の中に手を入れたあと、下着の上から胸を強めに触られて私は、声を漏らした。
「んぁ……」
歯列を分け入り
熱い舌が絡まる。
「止まんねェ、花奏ちゃん……」
濡れた声が聞こえて、胸を触り指が
下着にかかったときだ。