• テキストサイズ

【NARUTO】他。短編集

第17章 第13章の続き サソリさん




「花奏」

私の身体に誰かが触れて、ゆらゆらと揺する。

遠くから
サソリさんの声が
響いてくる。

「花奏、起きろ、寝るな」

ペチペチ私の頬を叩く。
いやいや、イタイイタイ。


「んー、もう朝ですか?」


目をこすり、ぼんやりした目で
サソリさんを見た。部屋はいつのまにか真っ黒だ。オレンジの豆電球だけが灯る。


「まだ夜だ。花奏、していいんだな? 本当にするぞ?」


サソリさんは私をまっすぐに見つめている。身体は密着している。

吐息や紅色の髪が頬に かかるほど近い。



「? いいですよ。サソリさん大好きです。愛してます……」

そう言いきったあと、本当の意味を理解して目を見開く。

「……!?」

心臓が止まりそうだ。どくん、と高鳴る鼓動。


「……え? ええ!?」



サソリさんは目の前にいる。服を身につけていない。私もバスローブ1枚だけだ。

「待つのも待たされるのも、好きじゃない。始めるぞ」


私の身体に覆いかぶさったサソリさんは、シュルシュルと、ひもを引っ張る。緩くなったバスローブ。


私の肌に
サソリさんの手が触れる。


「花奏、傀儡で抱かれるんだぞ、お前分かってんのか?オレは生身の人間じゃねえからな。生身の野郎とは比べるなよ」

そう言い、サソリさんはバスローブを簡単にはぎ取る。

「綺麗な肌だ。 触れるぞ」


「……はい……だいじょうぶです」


「花奏、もう逃げねえ。ちゃんとおまえを見る」

頬を撫でるサソリさん。

私の目頭は途端に熱くなる。

欲しかった言葉

見てくれる……私を。

何年も好きだったひとが
目の前にいる。

私の頬を愛しそうに
触ってくれている。


「花奏、好きだ」

ふわりと触れるキスが落ちる。
同時に聞こえた待ち焦がれた言葉。

「……サソリ……さん……好き……大好き……」

背中に手を回して私もキスに応えた。舌が絡まる。

「花奏……花奏……」

何度も角度を変えながら
私に深いキスをしてくれる。

肩から鎖骨に向かって
手が胸に触れる。

/ 209ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp