第2章 路地裏inイチャイチャ カカシ先生
花奏は一安心したが、ある事に着目する。
カカシ先生に体を重ねて抱きしめている。
その事をふと意識した途端、生徒は心臓が踊り出して顔を赤面する。
——ど、どうしよう…!手を放したら先生行っちゃうし……うう…
真っ赤な顔で悩んでいれば、ふわりと背中に手を回され、引っ付いた状況に変わる。
流石にこれは…!と、顔を上げ動揺を隠せず、カカシ先生を見上げた。
「…っ!!…カカシ先生…??」
「静かに。バレるよ?」
「〜〜!!」
——これじゃ抱き合ってるみたいじゃん!こんな姿の方が見つかったらヤバイって!!
「頼む、ちょっとだけ……な?いいでしょ?」
「っ!!」
花奏に低く甘い声を耳打ちすれば、その場所も赤く反応してしまう。
花奏は、カカシを今まで「先生」として見ていた。
「異性」として意識した事が一度も無い。
軽くパニックになりながらも、なぜか抱擁を受け入れていた。
憧れていた先生。
優しくてカッコいい先生。
花奏は、決して自分を対象などとは思われていない、とずっと思っていた。
そんな先生から恋人のように抱かれている。
近くで感じる甘い香りに目が眩みそうになる花奏は、必死に堪えていた。
ーーカカシ先生……??
困惑しながらも、いつの間にかその温もりを気持ちよく感じ、目を閉じてゆく。
見つかれば恥ずかしい、それでも花奏は、カカシが背中に回す手をちゃんと受け入れていた。