第2章 路地裏inイチャイチャ カカシ先生
やはり、目立ちすぎたようだ。うずまきナルトの気配が近づく。
「今、カカシ先生と花奏の声がしたんだけどなあ、おっかしいなあー…」
表通りからナルトの勘ぐる声が路地裏にも響く。
「ニシシシ、ここ、なーんか怪しいってばよ……」
——うわ、ヤバイ!!
青ざめ最奥に入り込む花奏に、カカシは溜息混じりで声をかける。
「オレだけ出て行って良い?こんな所いたくないんだけど」
「え??だ、だめですよ…!ほとぼりが冷めるまでいてください!」
花奏は、小さく呟いて必死に訴えた。
ナルトはもう目と鼻の先まで差し迫り、緊迫してゆく。
しかしながら、カカシはやる気が無いし関係ないという様子だ。
「ヤダよ、ここ気味が悪いし、出るわ」
「え??ウソウソ!待って、いかないで!」
頑として出て行こうとする先生を、花奏は、身体を使って抱き締めるように全力で引き止めた。
ーー今出ちゃったら三時間も頑張って逃げ切ったのに、全部無駄なっちゃう!!
「お願い!行かないで??カカシ先生……今だけだから、ね?」
密着するように正面から抱きつき、この場から離れないように懇願すれば、カカシは、出て行く事をやめて体を停止させる。
その事に花奏は、大きく息を吐いて安堵した。
その間も、ナルトは距離を縮め、見つかるのも時間の問題だった。