第16章 ワールドトリガー 風間さん
「いやだね」
諏訪さんは
きっぱり言っちゃう。
「す、すすわさん……ひ、ひど」
諏訪さんの目が面白がってる。くそう……。ジョッキでビールを飲みながら、口端を上げる。
「文句なしだ。 じゃんけんで決めたろ? 花奏は負けたじゃねーか」
あーーんな、じゃんけん あるかい!
サイドエフェクトの"未来視"がある迅悠一さんが、
わたしと、風間さんを、のけ者にして、コソコソ喋っていたのだ。
詐欺だ。騙された。全員グルだ。
みんなが、グーで、わたしと風間さんだけ、チョキって、おかしくない?
風間さんも
不思議な顔していたし、
わたしと風間さんは、
はめられたのだ。