第2章 路地裏inイチャイチャ カカシ先生
軽やかに足が地に着地する音が聞こえ、花奏は、取り敢えず、ひと安心をした。
しかし突如、こちらへ向かう忙しない足音が路地裏に響き渡る。
——うわ、やっぱり気づかれた!
その音が耳に入り、たちまち花奏は顔面蒼白に変わる。
気配に気づいたのはカカシも同じだが、気にはしていない。慌てる花奏を興味津々で見ていた。
「カカシ先生こちらへ!」
「…!どこ行くのよ」
「良いからこっちにきて!」
「えーー?どうしてオレまで逃げなきゃいけないわけ?」
「早く、見つかっちゃう!」
花奏は仕方なく、邪魔者のカカシ先生も、ゲームに巻き込むという、最終手段に打って出る。
師の右腕を強く握り、後ろを常に警戒しながら早歩きで、足音を忍ばせ前へ進んだ。
「えーー、どこ行くのよー」と頭を傾げながらカカシも足を動かす。
そして突き当たりを右に曲がり、花奏は、さらに深い影で作られた闇へと、無理矢理押し込んだ。