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【ONE PIECE】短編

第2章 ハートのピエロクルー【サボ】


ドレスローザ後、キュロスの家にてサボと再会


は何となく一人になりたい、と思い夜風に当たる為家の裏側にもたれ掛かり夜空を見上げていた。
ドレスローザ王女のヴィオラを少し羨ましく思った。国のため、民のため、家族のため、奔走するヴィオラは力がなく、逃げることしかできなかったには眩しく映った。
感傷的になったところで、何の意味もない。自嘲し、何やら家の中が少し騒がしいことに気がついた。能力を使い、エネルギーを消費したこともあり、何か食べようと腰を上げた。

「ただいま」
「お帰り、お腹でも空いたの?」
「うん、なんか家の中も騒がしかった、し…」
「干し肉と酒あるぞ」
「?どうしたの」

扉を入ってすぐ、椅子に座っていたロビンに話しかけられたはそれに答える。その最中、視界の端に見覚えのない金髪がチラついた。ルフィとウソップの眠るベッドに座るその人物は、己の知っている人だった。
いつもなら飛びつくゾロからの肉と酒の単語に反応できないくらいには驚いた。というか、目が離せない。

「サッ、サササササササボクンッッ!!?!」
「なんだ、お前も知り合いなのか」

知り合いというか、知り合いだが、死んだと聞いていたし、もう二度と会えないと思っていたし、ていうか何故この場にいるのか。なんの心の準備もできてないないこの状態であってどうしろというのか。心の中も大混乱でぐちゃぐちゃになってしまっている。

「久しぶりだな、」
「ヒェッ…う、うん…久しぶりだね、サボくん…」

サボくんが今までどういう状態だったのか聞いて驚いた、記憶喪失、ほんの2年前まで。私のことも、気になって調べたら国が戦争で滅んでいて驚いたという。

「が無事でよかったよ」
「あ、ありがと…私も、またサボくんに会えてよかった」

しおらしいの態度に目を擦るゾロ。瞬きを繰り返し、怪訝な顔をするフランキー。口元に手を当て、微笑ましそうに見るロビン。
は己に向かって優しく微笑むサボに胸が高鳴る。
サボくん、かっこよくなってる。髪も伸びて、顔の傷も彼の凛々しさを表している。兎に角カッコいい。

「2人はどういう関係なのかしら」
「元許嫁さ」
「いっ…許嫁!?」
「俺はさっきも言ったが、元々貴族だったからな」
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