第3章 おじいちゃん
『神社…?』
早めの夕食ほ食べ終わった後、おばあちゃんが連れてきてくれたのは家から20分ほどの距離にある神社だった。
「あの人、ずっとここに寝泊まりしてるからねぇ。零ちゃんがうちに来てもう何年も経つのに見たことないのも無理のない話ね」
石段を登って一番に見えたのはとても年期の入った鳥居
思わず関心して見上げていると祖母の「いたわよ」の言葉に視線を前に戻す。
「おっしょー、またねー!」
「ばいばい、お師匠―!!」
わらわらと7~8人の子供たちが元気に神社から出て通り過ぎていった
「おー、気を付けて帰るようにの」
西日が逆光になってこの距離では顔がはっきりと分からないが、その声はたしかに年配の男性のものだった
『……おじいちゃん?』
恐る恐るそう口にしてみると、先ほどまで子供たちに振っていた手をピタリと止め、少し驚いたような声が紡がれた
「おぬし……もしかして零なのか?」
神社の後ろから差し込んでいた西日がようやく建物の裏側へと沈み、その姿を見ることができた。
神主の衣装に身を包み、先ほどの声と同様に驚いたような表情をしていた。
どことなく雰囲気が幼き日の記憶の中の母に似ているような気がした