第3章 おじいちゃん
『ただいまー』
想像以上にハードであった雄英での一日目を終え、少しの疲労感を感じていた。
鞄を部屋に置くと手洗いうがいを済ませ、肩甲骨まで伸びた髪をサッと結うと台所に向かった。
祖母がおたまを片手に「おかえり」と微笑む
ただいま、と返しいつものように夕飯の手伝いに入るのだった
「零ちゃん、初日はどうだった?お友達できそう?」
『うん!響香と百って言ってね、もう友達できたんだよ。クラスの子もみんないい人そうだし心配しなくても大丈夫そう。』
祖母は自分のことのように嬉しそうに相槌をうち「それなら一安心ね」と言い、手に持っていた味噌汁を啜った
『でも今日ね、個性をどれだけ使いこなせるかのテストしたんだけどさ、そこで自分の課題だったり苦手なところが浮き彫りになって、まだまだだなって痛感した』
話しながら今日のテストを振り返ってみるが、個性のコントロールだけでなく、体力強化や個性の汎用性の拡大、それに伴う個性の強化など今の自分に足りないところがたくさんありすぎてやらなければならないことが盛りだくさんだった
『水を操るってすごい個性なのにそれをちゃんと使いこなせてないのがすごく悔しいし、何より私自身が自分の個性を全部理解できてないような…上手く言えないけど、こんなもんじゃないと思うの』
もともと水…と言うより自然が好きだからこそ分かる。
人間の力じゃ到底及ぶことのない力を持っているものが自然というものだ。水もその一部。
今では考えられないようなもっとすごい力を秘めた個性なのではないかと考えては自分の力不足を感じ無意識のうちに両手を握りしめていた
「そう……。ねえ零ちゃん、おじいちゃんに会ってみる?」