第3章 調査兵入団前夜の事件
「どうせ明日から俺らは駐屯兵団なんだ…。お前は調査兵団だろ?どうせ死ぬんだから1発くらいヤラせ…」
ガッ!!
運良く両手だけ押さえ付けられていた私は
空いている足で太股を触っている男の頭を勢い良く蹴飛ばした。
すぐ様両手を押さえ付けている男の股間を蹴る。
「グゥ…!!」
2人がのたうち回っている間に乱れていたスカートを直し、口に挟まれた布を除けながら体制を立て直した。
「…私は調査兵団に入っても死なないから。」
倉庫の外には男が見張っている。
先程何かで中から開けられない様にしている音が外から聞こえていた為、逃げられる可能性は低い。
ここでこの2人を打ちのめすしか道は無い。
が、初めて襲う恐怖に耐えきれず、まだ足が竦んでいる。
「クッ、この女やりやがったなッ!!」
「ッ…黙って可愛く喘いでりゃ気持ちよくしてやったのになぁ…。」
右から向かって来る男に顔面を殴られそうになり、スッと交わして腹を殴る。
「ウッ…!オェェッ…!」
先程呑んでいた酒が男の口から飛び出した。
そして左から向かって来る男の腹に蹴りを入れようとしたが、竦んでしまっていたその足は簡単に捕まってしまった。
「つーかまえた…。」
「ッ…」
ニヤっと気持ち悪く笑う男に足を勢い良く引っ張られた私は、地面に後頭部をぶつけそうになり肘で衝撃を阻止しようとした。
が、運悪く下に転がっていた瓶が肘の衝撃で割れ、私の腕からは血が流れ落ちる。
その痛みを感じる間もなく両足を抑えられてしまい、先程後ろで吐いていた男に呆気なく両手を取られてしまった。
「ハァハァ…やっと捕まえたぜ…。」
「その綺麗な肌に跡が付くのは嫌だろ?動かない方が身のためだぜ…。」
両足を抑えていた男が私の太股の上に跨ってくる。
「…っ何でこんな事をするの?!」
その言葉を無視した男は手を伸ばし、服をビリビリと破き、下着の上から強引に私の胸を揉みしだいた。
「やぁッ…触るなッ…!」
ジタバタと動いてみるが、太股付近に跨られている為、足が動かせない。両手もガッシリと抑えられてしまっている。
ニヤニヤと笑いながら愉しむ男を睨む事しか出来ない。
力が抜けてきた。
無気力になった私の目からは、何粒もの涙が滴り落ちた。