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貴方の甘い残酷な愛〖進撃の巨人 リヴァイ〗

第2章 調査兵団への勧誘





鋭く低い声の持ち主が、空中でフワリと私を支えた。

「…誰…?」


意識が遠退く中、ぼやけた視界の中で見えたものは先程団長室に居た男だった。

「も、もしかして…リヴァ、イ…へい、ちょ…?」

2回目で確信した人類最強の男。
優しく私を抱き抱える腕は暖かく、見下ろす目は冷めきっている。

あの人類最強のリヴァイ兵長が来たなら大丈夫だと、安心してしまう。


「チッ…眠ってろ。」


浮遊感がする中、安心する声で私の意識は途絶えた。



ーーーーーーーーーーーーー





「エレン!!アルミン!!」


ガバッと布団を剥ぎ取り、上半身を起き上がらせる。


「ったぁ…」

身体中に強烈に痛みが走り、声が出た。

運良く傷は受けて無かったものの、全身が筋肉痛の様な痛みを感じる。
 

私は気を失っていたの…?

ここは…医務室?

エレンとアルミンとミカサは?!トロスト区はどうなったの?!


立ち上がろうとしたその時、医務室の扉がコンコンと叩かれた。


「失礼するよ。身体は平気?」

メガネを掛けた女性が医務室の扉を開け、入って来る。
立ち上がった私をもう1度ベッドに座らせるよう、くるりと私の体を回し背中を押しながら話し掛けてきた。

「なな…で名前は合っているかな?」


「は、はい。気を失っていた様で…。すみませんが、貴女は…?」

ベッドに座らされ、初めて見る女性に質問する。


「あぁ、私はハンジ・ゾエって言うんだ。なな、君は後衛部隊に居たんだよね…?」

すぐに座らされたベッドから立ち上がり、敬礼する。
その女性は主力である班の分隊長の1人、ハンジ・ゾエだった。


「数々の無礼、申し訳ありませっ…」
「あぁ、いいよいいよ、堅っ苦しいのは嫌いなんだ。」

私の手首を掴み敬礼を辞めさせ、ハハッと笑いながらまたベッドに座るよう促される。


「それより、君の活躍は聞いている。君は後衛部隊に居たのに、前衛部隊が危ういと勘付き、助けに行ったんだよね?前衛部隊はほぼ壊滅していたのに、君が意識を失った時、周りには巨人が1匹も居なかったと聞いているよ。」


"ほぼ壊滅"その言葉に胸がギュッとなる。


ごめんなさい分隊長…私はそんな勇敢な事をしていません。


処罰も仕方ないと覚悟を決め、私は1から説明した。



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