第2章 新たな主
(その顔は…なに…?)
まじまじと光忠の顔を見る。
光忠は困惑したように、恥ずかしそうに目を逸らす。
光忠「あの、主…?そんなに見られると、恥ずかしいんだけど…」
「…ごめんなさい。あ…自己紹介もまだだったわね。私はユキ。この本丸の2代目の主よ」
光忠「うん、よろしくね、主」
2人は握手をした後、光忠は鶴丸に連れられて本丸内の案内をしてもらう。
2人と分かれたユキは鍛刀のため、鍛刀部屋へこんのすけと向かう。
その部屋には刀掛けがあるだけで、灯りもついていない薄暗い部屋だった。
「ここが、鍛刀部屋?」
こん「はい。こちらで霊力を込めていただくと、鍛刀が開始されます」
「ふぅん…まぁやってみるわ」
ユキは刀掛けに手をかざし、霊力を込める。
すると、刀掛けの上にタイマーが現れる。
『20分』と表示された数字は、どんどん減っていく。
「この時間は…?」
こん「鍛刀完了までの時間です。20分なら、短刀が顕現すると思いますよ」