第8章 彼女の過去
[これが私の復讐にとらわれた過去、私が憎んでた奴は今までの中で一番酷い殺し方だったよ・・・]
佐「・・・・」
佐助はピクリともしない。
・・・また、嫌われるかな・・・。
私が瞬きをして目をつぶったその時
ーギュッー
気づくと私は佐助に抱きしめられていた。
[///!?佐助!?]
現状が理解できず思わず声が裏返る。
佐「・・・つらかったね、今まで独りで隠してきたんだね」
[・・・!]
佐「でも、もう大丈夫・・・俺様が、甲斐武田軍がアンタの見方になるから」
[佐助・・・]
私の目から涙が溢れてくる。もう流れないと思っていた涙が流れる。
佐「泣きたかったら泣けば良い、俺様が慰めてあげるから」
佐助はそう言って私の頭を撫でた。
[ありがと・・・佐助ぇ・・・]
佐助の腕の中で私はあの時と同じぐらい泣いた。
佐助はただ私を撫でてくれていた。その手は優しく、とても暖かった。