第8章 彼女の過去
あれは私が19才の時だった。私は特にどこにも従っていなくて今と違うのは暗殺の仕事が多かった事だ。
その時はまだ親は生きていた。と言っても母親は私を産んでからすぐ亡くなったけどね。
佐「なんで父親はーーー」
[それは・・・
私が殺したから]
佐「っ!?」
ある日信じられない命令が下された。
「雨宮俊夫(としお)の暗殺を貴様に命じる」
私は親族が知られないように名字を伏せていた。それが仇となって自分の父親を殺す事になってしまった。断りたかった、でも命令は絶対、これは父から教わったことだった。
私は父のいる家に向かった。
父「おう、葵か」
[父さん・・・私ーーー]
父「わかってる、俺を殺りに来たんだろ?そろそろだと思った」
[ーーっ!]
父「泣くな、人を殺めるのに情はいらん・・・たとえ標的が家族であってもだーー」
[とう・・・さん・・・]
ーありがとう、ゴメンネー
そして私は
父さんの心臓をクナイで刺した。