第8章 8Qー噂のGreenMan
それから約2時間ほどぶっ続けで厳しい練習をやり抜いた私たち。
少し体が訛っていたものの、なんとかミスをしないで済んだ。
「じゃあ10分休憩ー。
その後各自シュート練習!」
「「「「「はい!!」」」」」
少し大きめのタオルで顔の汗を拭く。
立ち止まると余計汗が出てくる。
ドリブルとパス練でこんなにキツイってどうなんすか…。
周りの皆も今にも死にそうな顔してるし。
目の保養に、桃ちゃんが急いで皆にドリンクを配っている姿を眺めていると…
「おい! お前名前だろ?」
「え?あ、うん…。」
私は何故キセキの世代に会うとこんなにも動揺してしまうのだろうか…。
身長がデカイから?
うん…。一理ある。
目の前に立っている青峰大輝(純粋)を見上げながらそんなことを考える。
「俺と1on1やろうぜ。」
「は、やだ。」
「んだよシケてんなぁ~。
やろうぜ、バスケ!」
「やだって。」
「少しでいいからよ!」
「いーやーだ!」
その後もしつこい青峰の誘いを断り続ける私に、仕方ねぇなという顔で“1on1の相手をしたらサーティワンのチョップドチョコレート味を奢ってやる”という提案をしてきた。
そんなにバスケしたいの?
高校生になったらあんな捻くれ者になっちゃうのに?
というかなんでこいつは私がサーティワンのチョップドチョコレート味のアイス好きなの知ってるんだ?