第6章 6Qー黄色の乙女
廊下をスタスタと歩く私。
子犬のように私に着いてくる黄瀬。
「ちょっ、 名前っち~~!!なんでッスかー!実は俺のこと好きとか!?」
うっ…。
これは予想以上のめんどくささ。
黄瀬の声が大きすぎるせいで廊下にいる生徒にチラチラと見られる。
なんだこれ恥ずかしすぎる……。
あまりにも長く私が無言でいるせいか今にも泣きそうな顔で私の腕にすがりついてくる黄瀬。
「…っ。そんな顔で見るな!!」
「だってぇ~~。」
歩く速度を早める。
いい所発見!!!
歩く方向を変え、私は目的の場所に入った。
そう、『女子トイレ』。