第6章 6Qー黄色の乙女
今日のお昼ご飯は、クラスの女子5人で食べることになった。
「名前ちゃんってほんと大人っぽい!」
「名前って呼んでいい?」
「今度みんなで遊びいこーよー!」
全然会話が途切れない。
あー若いっていいなぁ。
年寄り染みたことを思いながら、のりたまがかかったご飯をゆっくり味わう。
そして話は黄瀬涼太という変な方向に……
「そういえば昨日黄瀬くん名前にベタベタだったよね!!付き合ってるの!?」
何故そうなる…。
まず一回しか話したことないし(衝突時を除く)。
お互い好きでもないし。
「だれがあんなやつと…。」
そう顔を引きつらせながら言うと
「あんなやつ!?キセリョーめちゃくちゃカッコ良いじゃん!ねぇ?」
「そうだよー!2人お似合いだと思ったんだけどなー。」
名前ちゃんの目は節穴か!?とまで言われたのには少し傷ついたが、あいつに興味が無いんだから仕方が無い。
まだ黄瀬の話をしている女の子たちを見ながらほうれん草のおひたしをつまむ。
すると背後から独特な口癖を持つ男の声がした。