第5章 5Qー キムチサワークリームトルネード
「へぇ…。バスケ部に入るつもり、なかったんだね…?」
後ろから冷たい視線と声が聞こえ、まさかと思いゆっくりと振り返る。
そのまさかだ。
赤司征十郎が不敵な笑みを浮かべこちらを見つめていた。
「ぁ…ちがっ…。あのーですね…。いや、入るつもりはあったんですけど…。なんと言いますか………。」
ちらっと赤司を見るとブレザーの胸ポケットに手を入れているのが見えた。
ひぇ!?
オヤコロなの!?
なんなのまじでハサミ持ってんの!?!?
冷や汗が背中を伝う。
とりあえず私が今すべきこと……………。
「すみませんでした!!!」
「よくできました。」
深々と頭を下げる私。
ニコッと口元だけ笑いながら私の頭を撫でる赤司。
そんな私たちを神谷君と美祐ちゃんが、訳がわからないという顔で見ていたのは言うまでもない。