第5章 5Qー キムチサワークリームトルネード
その後も、既に義務教育を修了している私からしたら簡単すぎる授業を受け、あっというまに昼休みになった。
私の大好きな、お母さん特製だし巻き卵を頬張る。
うまい…。
美祐ちゃんとお話しながら食べていると、入学式のとき隣に座っていた神谷君が私の肩を叩いて「よっ!」と声を掛けてきた。
だし巻き卵が喉に詰まりそうになってむせていると
「わりぃ黒子!
ってかお前こないだ部活入らないって言ってたのに、なんだよあのプレー!!!俺びっくりしすぎて目ん玉飛び出るかと思った!!!」
相変わらず大きい声で白い歯を覗かせながら喋る彼。
「ちょっと神谷君!力加減には気をつけなよ!」
と私の肩をさすりながら注意してくれる美祐ちゃん。
ああ天使…。
生理的な涙をぬぐい、だし巻き卵を飲み込んでから口を開く。
「だって私バスケ部入るつもりなかったし!てか声でかいし!鼓膜破れるし!!」
だし巻き卵をゆっくり味わえなかったことに腹が立ち神谷君に軽く肩パンチをして怒る。