第3章 3Qー始めての温もり
「…………名前、起きてください、遅刻しますよ。」
ゆさゆさと揺らされ重いまぶたを上げる。
視界にはいる水色の髪の毛、水色の瞳。
自分のほっぺを思いっきりつねってみた。
ああ、痛い…私はまだ夢の中に…
「…って、夢じゃない!?!?」
ガバッと起きた際、私のおでことテツヤのおでこが ガチンっと思いっきりぶつかった。
2人で朝からたんこぶを作り、それを見た両親に笑われながら朝食を済ませ、今は登校中。
制服のまま寝てしまったため少しシワが付いてしまった。
いや、そんなことより……。
隣にいるテツヤをチラ見する…。
これは夢じゃなかったの…?
私は漫画の世界に来ちゃったってこと?
いやでも私の両親はいたし…。
どういうことなんだ…。
結局行き着いた結論は
細かいことは気にしない。
だって考えても何か変わるわけじゃないし。
半分ヤケクソな気もするけど。
自分のほっぺたを両手で叩いて「よしっ!」と言ったら昨日と同様テツヤに変な目で見られたが、気にしないことにした。