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【黒子のバスケ】幻の7人目

第3章 3Qー始めての温もり




帝光中は不思議なことに、私の高校があるはずの場所に建っていたので迷わず帰ることができた。


「ただいま。」


「おかえり!学校どうだった?」

ニコニコした笑顔で私を迎えるお母さん。夢の中でも変わらない母の笑顔に私もつい笑ってしまう。


「…楽しかったよ。」


そう言うとお母さんは、よかったよかったと言ってキッチンへ消えていった。



嘘だ。
最悪な日だった。

まず苗字が黒子になったこと。
黄瀬と衝突したこと。
赤司が後ろから威圧をかけてくるせいで疲れたこと。
昔を思い出したこと………。

小さくため息をつき、自分の部屋に行くため階段を上がる。


「すごく疲れた顔してますけど…大丈夫ですか?」

「…ぎゃっ!!!!」

どこから現れたのかテツヤが私の背後に立っていた。

振り返った際、私のひじが思いっきりおでこに当たったらしくみるみる内にそこが赤くなっていく。


「っごめん!」

「いえ、問題ありません。」

「大丈夫じゃないだろ!!!
たんこぶできてるし!!!」

たんこぶができたテツヤのおでこをさする。

「まだ突っ込む余裕があるなら、よかったです。」

そう言って私の横を通り抜け自室へ入っていった。




そんなテツヤの背中を見送った後、私も
自分の部屋に入り制服のままベッドにダイブする。


「…ねむ………。」


突然襲ってくる睡魔。

ふかふかの布団に包まれたまま私は眠りに落ちた。
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