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【黒子のバスケ】幻の7人目

第18章 18Qー緊張で言葉が出ませんです




まだ誰も居ない体育館。


まあ毎日一番乗りは真太郎だから当たり前と言えば当たり前なんだけど。

ほんとに礼儀正しいよなーなんて思いながら部室へと歩みを進めた。


バスケ部の部室は第一体育館の後方に設置されており、その隣に男子更衣室、そのまた隣に女子更衣室という配置になっている。


少し重い部室の扉を真太郎が開ける音が体育館に響いた。


大抵の部員は、部室に荷物を置いてから着替えを持って更衣室に行く。

しかし部室で着替えてしまう先輩(特に堅吾さん)も居て、女子も居るんだけどなーなんて思っているのはここだけの話。


「じゃあ…バッグありがとう。」


こんな短距離で持ってもらう必要無かったなと思いながらも、鞄を返してもらうため手を出しそう言った。


「更衣室まで持っていくのだよ。」


は…?

意味わからないよ…。

女子更衣室なのに男子が入るってどうなの?と言ったら、平然としていた真太郎はみるみるうちに顔を紅潮させ、終いには「早く行け!」とか言って私のことを部室から追い出しやがった。



今日の真太郎なんなの…。

調子が狂う。


腕の中にある先ほど追い出されそうになったときに慌てて鞄から取り出した着替えを見下ろしながら、私は一つため息をついた。


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