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【黒子のバスケ】幻の7人目

第18章 18Qー緊張で言葉が出ませんです




黄瀬はいいとして、赤司のあのお誘いは何だったのか…。


私は学校の課題である数学のプリントをやる手を止め、自室の机に項垂れた。


赤司の言葉の後、丁度先生が教室へ入ってきたため、あの言葉の真相を聞くことが出来なかった。

その後も気づけば赤司はクラスに居なくて、美祐ちゃんに聞いたら『いつも部活とか委員会とかで忙しいみたいだよ〜。』と教えてくれた。


あまり気にしたことはなかったが、確かにあの人はクラスに居ないことが多い。

赤司も大変そうだな〜なんて呑気なことを思ったりしたのが今日の午後。

部活でも赤司は終始監督と話をしていて結局聞けずに一日が終わった。


「…はぁ。」



そもそも自分は最近キセキの世代に関わり過ぎではないか。

1軍に入ったのだから当たり前のことのような気もするけど…。

しかし最初こそ関わりたくないと思っていたが、打ち解けていくうちにこいつら意外といい人なのかもと思うようになった。

漫画でのイメージを持って今まで接してきたため、会話中あれ、こんな人なんだと思うことも多々あった。

個性がありふれていることに変わりないが、みんな人が良い。


素直に言ってしまえば、キセキの世代のことが好きだ。
テツヤのことはもっと好きだ。

勿論これは恋愛とかそういったことではなく、1人の人間として好きということ。



そして彼らの人間性に触れて行くうちに芽生えた私の願望。


この先起こるであろう‘‘チームの崩壊”を止めたい。


物語を変えてはいけないと心の中ではわかっていても、最近はどうもその抑制が効かなくなっているように思える。


参ったな…。


そう心の中で思いながら、私は再び数学のプリントの計算問題を解き始めた。


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