• テキストサイズ

【黒子のバスケ】幻の7人目

第18章 18Qー緊張で言葉が出ませんです



「名前っちーーー!!!」


相変わらずの大きい声で私の名を呼びながらクラスへ入ってきた騒がしい男。


…何となく来るとは思ってたよ。


黄瀬が昨日メールで『今日は何してるんスか?』と聞いてきて咄嗟に『家に居るよ。』と返信してしまったので、少し申し訳なくは思っていた。

恐らく黄瀬が朝っぱらから私の教室に来たのは他でもなく、誰かしらから青峰達と一緒に居たということを聞いたのだろう。


「名前っち!!
昨日青峰っちとデートしたってどういうことっスか!?」


ほらね…。


「いや〜…。」


誰がそんなことを黄瀬に吹き込んだのかは知らないが、誤解を招くような言い方をするのはやめてもらいたい。


「紫原っちが『黄瀬ちんヤバイかもね〜。』って言ってきたんス…。」


あいつはまた余計なことを…。


「なんで青峰っちなんスか!!」

「いや…なんでって言われても…。」


食いつくように私の机を乗り出して聞いてくる黄瀬を前に、つい目を泳がせてしまう私。


「付き合ってるんスか!?」


冗談じゃない。
エロ、馬鹿、阿呆の三拍子が揃ったバスケ馬鹿だぞ。


「誰があんな奴と。」

「じゃあ俺ともデートして欲しいっス!」

「なんでそうなるの!?」




結局強制的に約束を取り付けられてしまい、ご機嫌な黄瀬の背中を見送ってから小さく溜息をついた。


今週の土曜日は練習試合で、日曜日は1日練習だから実行されるのはだいぶ先だとは思うが。


モデル黄瀬とデートだなんて…。

あんな奴だけどファン結構居るらしいし。
というよりバスケ以外凡人な私なんかが黄瀬とデートしていいのだろうか…。


眉間に皺を寄せながらうーんと考えていると、少し低めの落ち着いた声で自分の名前を呼ばれ、私は振り向いた。


「涼太なんかより、僕と出掛けに行かないか。」


赤司の爽やかではあるが何を考えているのかさっぱり読み取れない笑顔でそう言われ、困惑するしかない私。


「え…と…。」

「名前を連れて行きたい場所があるんだ。」


話 が や や こ し く な っ て
ま い り ま し た 。


/ 208ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp