第17章 17Qー動き出す歯車
すっかり暗くなった空の下、街灯が照らす道を歩き公園から約5分ほどで着いた私の家。
「まあ割と楽しかった。」
向かい合う形で家の門の前に立った私と青峰。
「私もまぁまぁ楽しかった。」
「素直じゃねェな。」
青峰はそう言ってガシガシと私の頭を荒く撫でた。
何故頭を撫でる必要があるのか。
私の身長をこれ以上縮ませたいということなのか?
「どっちがよ。」
少し青峰を睨みながら、まだ頭に乗せられている手を除けて言う。
「それとよォ…。」
先ほどの不機嫌が嘘のようにニヤニヤした顔で私を見る青峰。
「…なに?」
その視線に、何故かとても嫌な予感がしながらも恐る恐る聞くと、見事にその嫌な予感が的中した。
「…お前意外と胸あるよな。」
「はぁ!?」
何を言っているんだこいつは…。
中1の時からエロかったの?
予想外だよ!
しかも今言う必要ないでしょ!
「何カップあんだ「うっせえ馬鹿峰!!!!!」
青峰の言葉を遮り、バンッと門を開け玄関の前まで走った私。
恐らく私の顔は今迄に無いくらい赤くなっていると思う。