第17章 17Qー動き出す歯車
何故このような状況になったのかは、自分でもよくわからない…。
1on1をどんどん長引かせて行くうちに6段になってしまった約束のアイス。
理由は、青峰が宿題見せろだの勉強教えろだの頼んできて、その度に貸しとしてアイスを増やしていくので最終的に6段になってしまった。
そろそろ金欠になりそうだから今度の日曜日に行こうと言われ、それに流石の私も6段以上のアイスなんて食べれないのでその誘いを了承した。
私たちの最寄りから二駅離れた中心街。
1on1するだけだし学校の体育館でいいじゃないかと言ったが、新しく発売されたバスケソックスが欲しいらしい。
学校の近くで買えばいいじゃないかと反論したが、地元のスポーツショップには売ってないらしく結局街の方まで行くことになった。
「人多いな。
はぐれんじゃねェぞ。」
「そんな子供じゃありません。」
「お前ちっせェから。」
「青峰はデカすぎてキモいよね。」
何時もの如くお互い喧嘩腰で街を歩く私たちは、とても異様だ。
「キモくねェよ!バスケは身長ねェとやって「あ、ほら着いたよ。」
「アア?ほんとだ…って、人の話聞けよ!」
青峰の言葉を無視してスポーツショップの扉をくぐる。
店に入ってからも何かぶつぶつ文句言っている青峰。
今日は一日疲れそうだと確信した私であった。