第16章 16Qー初めての味は
「名前ちゃん!黄瀬君とどうだった?」
「…は!?別に!!」
あの後少しギクシャクした雰囲気になったものの、数分も経てば何時ものようになった私たち。
教室までお見送りされ、自分の席についたところで美祐ちゃんに話しかけられた。
「明らかに何かあった反応!」
キラキラと目を輝かせている美祐ちゃん。
ここは平静を装おう。
「何もないって〜。
それより美祐ちゃん数学の宿題やった?」
「宿題じゃなくて恋の予習しようよ!」
「全然上手くないし!」
ニヤニヤしている可愛い可愛い私の天使に突っ込みを入れる。
こいうこと(恋とか)の話になると美祐ちゃんは鋭い、というか怖い…。
美祐ちゃんにニヤニヤした顔で見つめられながら、次黄瀬に会ったらどんな顔をしようかと悩む黒子名前であった。