第2章 2Qー異名と×××
ふと青峰に目をやる。
笑っていた。
本当に楽しそうに。
初めてバスケットボールを触ったときのことを思い出す。
小学2年生から始めたバスケ。
飲み込みが早く、先生にも友達にも褒められた。
しかしどんどん上手くなるに連れて開花していった様々な“能力”。
その“能力”は私の技術に磨きをかけ、私と同等に戦える選手は次々と減っていった。
それでもバスケが好きで好きで、ずっと続けていたいと思っていた。
でも世間はそれを許さない。
ハーフラインの少し手前からロングシュートを決める緑間や、少し飛んだだけでダンクシュートを決めてしまう紫原。
こいつらは私と“同種”。