第14章 14QーNo.1の力を見せましょう
私も立ち上がってタオルやジャージが置いてあるベンチへ向かう。
「おい、俺らマジバ行くけど名前も行かねー?」
ベンチの前で汗を拭いているこの方は機屋堅吾さん。
部活中仲良くなった先輩の1人だ。
お誘いに乗りたいの気持ちは山々なのだが…。
私にはグラウンド数十周をするという任務があるのだ。
「ごめんなさい、私外周があって…
。」
ジャージを羽織りながらそう言う私に、驚きの顔を見せる堅吾さん。
「は!?なぜに外周?」
「体力作り…ってとこですかね。」
私は苦笑いをしながらそう言う。
「お前体力あるだろ…。」
「自分に厳しくって言うじゃないですか。
…でもそんなに遅くならないと思うんで寄れたら寄ります!」
「おー、待ってる!」
笑顔で送り出してくれた堅吾さんに一礼をし、外履きの靴を持ち体育館を出た。