第14章 14QーNo.1の力を見せましょう
まずこちらの世界は、バスケットボールという競技自体のレベルが高い。
コンビニに置いてある月バスの部数も多いし、クラスでもよくNBAの話を聞く。
野球やサッカーなどのスポーツに隠れてしまいがちなバスケだが、こちらの世界ではそれらに並ぶほどの知名度がある(ニュースやインターネットなどを見て考察済み)。
勿論その事実は私の心を高鳴らせるわけで。1軍に入りたいと思った理由はこれらを知ったのにもある。
1軍の部員達に見とれながら他の4人に着いて行くと、一日ぶりに見る主将の姿があった。
「おー。来たな〜。」
「こんにちは。」
「うぃーす。」
「どうも。」
各自バラバラに挨拶をする私たち(紫原と緑間に至っては挨拶をしていない)を見て、眉をピクッと動かした虹村さんだったが、ぐっと堪えている様子が伺えた。
初日だから大目に見てくれているのだろう。
虹村さん…ごめんなさい。
「…お前らには今日から俺達と同じ練習をしてもらう。
一年だからって手加減しねェから、しっかり付いて来いよ。」
「「はい。」」
私と赤司しか返事をしないことに「青と紫と緑は後で俺んとこ来い。」と笑顔で言っていたので、私は虹村さんは敵に回さないようにしようと心に誓った。