第14章 14QーNo.1の力を見せましょう
黄瀬は20分経っても帰ってこなかった。
「名前が黄瀬君にお弁当届けてきなさい!」
「ちょっと…お願いだからみんなが行ってよ…。」
「駄目よ!
たまには優しくしてあげなきゃこっちが見てらんない!」
黄瀬の肩を持つのか。
薄情め…!
何かと厳しい友達を、恨めしそうな目で見る私。
早くしろとでも言いたそうな目で見てくるみんな。
「………わかったよ…。」
こちらが折れるしかないと悟った私は、持ち主に置き去りにされ寂しそうなお弁当箱の蓋を閉め、変なキャラクターが描かれている袋に入れる。
「いってきます…。」
「「「「いってらっしゃーい!」」」」
笑顔で私を見送る4人。
言いくるめられた感が半端じゃない…。