第14章 14QーNo.1の力を見せましょう
お弁当に目を奪われている私の目の前で、何かに気付いたかの様に顔をパッと上げ何やらぶつぶつ言いだす黄瀬。
「そういえば先週名前っちに頭ぽんぽんって…ぶつぶつ…。」
「黄瀬?」
そんな奴を気味悪く思い、覗き込む様にして顔を見る。
すると黄瀬はほんのり顔を赤らめ、ガタッと椅子を立ち上がったと思ったら、よく漫画にある煙が立ちそうなダッシュをして教室を立ち去った。
なんなの………。
みんなはそんな黄瀬の一連の行動に唖然としながら顔を見合わせる。
「なんか黄瀬君ってイメージと違ってピュアだよね。」
「わかる。まあウチらは黄瀬君みたいなイケメンと一緒にご飯食べれて嬉しいけど…。」
私の顔を真顔で見るお弁当メンバー4人。
「「「「 もっと優しくしなさい。」」」」
声を揃えて、しかも真顔でそんなこと言われたら怖いよ…。
「はい…。」
みんなの威圧に肩を縮こませて返事をした私。
私が悪かったのか?
確かに考えてみれば冷たすぎた気もする…
いやでもこのくらいしないと…
私は再びお弁当を食べながら、もやもやと考えていた。