第14章 14QーNo.1の力を見せましょう
「名前っちー。俺1軍行きたいッス!」
最近こいつは私の教室でお弁当を食べるようになった。
そして今日はこればっかり言っている。
うるさいのなんの…。
「テツヤに負けたんだから無理でしょ。」
「試合には負けたッスけど…。
実力ではあの人に勝ってるッス!」
テツヤのことを‘‘あの人”と言っている辺り、まだ認めてはいないようだ。
「はいはい。」
自信満々の言葉を軽く受け流し、私はお弁当を食べ始める。
「うぅ…。名前っち今日も冷たいッスーーーー。」
項垂れる黄瀬を冷たい目で見ながら「うるさい。」と一言言い、黄瀬の食べかけのお弁当に視線を移した。
少し焼け目の付いたピーマンの肉詰め、白胡麻が振りかけられたきんぴらごぼう、梅干しがのった白米…。
美味しそう…。