第13章 13Qー変化した温度
「名前!お疲れ様!!」
女子更衣室で着替えていると、ドアを勢い良く開けて部屋へ入ってきたピンクの髪の持ち主。
「…あ!お疲れー!」
私は着替えてた手を止め、桃ちゃんに返事をする。
「やっぱり名前のバスケ凄かった!
私感動しちゃったよ〜!」
そうフワフワした笑顔で楽しそうに言う桃ちゃん。
和むなぁ〜〜…。
本人には言えないが、部活の休憩中桃ちゃんの忙しそうに体育館を駆け回る姿を時々盗み見ている。
決して自分は変態ではないと信じているが…。
せっせと働く姿がとても癒される。
そんな桃ちゃんとは毎日の様にメールのやり取りをしていて、今ではふざけたことを言い合えるまでの仲だ。
相変わらず情報の量は超人並みだけど、本当に良い子。
「それでね!国語の先生に間違え指摘したら怒っちゃって…。」
「それは見過ごすべきだったね。」
「名前までそう言うのー!?」
2人で着替えながらくだらないことで笑い合う。
私が試合前につい言ってしまった、青峰とお似合いだね、という件については酷く怒られた。
しかしぷんぷんしてる桃ちゃんは可愛いだけで全く怖くなかった。