第12章 12Qー本音で宜しく
「黒子テツヤ…。
お前の兄だろう?」
「…え!あ、うん。」
先ほどまで向こう側に居た赤司がいつの間にか私の隣まで来ていたことに少し驚く。
「…彼に少し興味がある。
面白いな…初めて見るタイプだ。」
あれ…何処かでこの言葉…
「…というと?」
「…もしかしたら、彼は僕たちとは全く異質の才能を秘めているかもしれない。」
やはりこの台詞は……。
確かテツヤが青峰と自主練習をしていた時に赤司が来て…
そこで言った言葉のはずだ。
テツヤを目で追う赤司を見る。
赤司はもうテツヤの才能を見出したのか…?
漫画と全然違うけど、まさか私のせい…?
というかあんな動きしかしてないのによく才能があるってわかったな。
改めて赤司の凄さに感心していると
「おー。やってんな〜。」
体育館の入り口からぞろぞろと風格のある人たちが入ってきた。
あの人は…
中学No.1プレイヤー
『虹村修造』
部員数が100にも及ぶ帝光中バスケ部を束ねる主将。
唯一私が『黒子のバスケ』という漫画の中でまともな人物として認識していた人だ。
一軍であろう彼らは、試合が行われているコート前のベンチに座る。
虹村さんも凄いオーラだけど…周りにいる人達も凄い…
これが全国レベル。