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未完成な僕ら

第1章 プロローグ





三年間眠り続けていた私は意識不明状態だったのだが、轢き逃げ程度なら程度なら三年前の事件なんて態々警察が関わることはないはずだった。

ただ問題だったのが事故ではなく殺人だったと言うのが問題で、その事件が大きく取り上げられている。

事態は収取できない程尾ひれがついているのだ。

警察としても一つの事件、しかも一般人の事件にかかわっている暇のなく悪意ある殺人未遂で片付けるつもりだったが、そうは問屋がおろさなかったのだ。


「市民を守るのが警察でしょう?それを職務怠慢もいい加減にしてくださる?こうなったら裁判よ!!」

「えっ!」

「ちゃんと犯人を見つけていただけないなら警察側に訴えるわ!!優秀な弁護士に依頼しても良いですし?…目撃者もいるようですしね?」

「ですが、悪意的な悪戯ということもありまして」

「殺すぞてめぇら!!こっちは大事な親友が死にかけたんだよ!!わかってんのか!!」

「ひぃ!」

まどかちゃんが刑事さんの胸蔵を掴むが万理さんが止めに入る。

「まどかさん落ち着いてください!!」

「万理さんはいいわけ?こいつら、この子が非力な一般人だからって事件をもみ消けそうとしているのよ!」

「そうですが」

ここで声を荒げてもどうにもならない
警察は一人の市民の為に動いてくれない。

少なくとも目の前の刑事はそうだ。


「もういいです」

「え?」

「わざわざありがとうご合いました。ご安心ください。私は裁判に持ち込んだりしませんので」

「ちょっと!!」

まどかちゃんが納得できない表情で言うもこれ以上はダメだと目で訴える。


「警察の人は市民の為に動かない。そんなの今更だよ」

「「Σ!!」」

「私は警察の人に最初から期待していない。だからいいわ。申し訳ありませんが気分がすぐれませんので、もういいですか?」

「はっ…はい」

不満そうな表情が伺えるけど、今さらだ。
これ以上蒸し返されるのも嫌だったので無理矢理お帰りいただいた。


「はぁ~…」

「マナちゃん、顔色が悪いけど大丈夫」

「ごめんなさい」

大丈夫と言いたいが疲れが出てしまった。


「何か飲み物を買ってくるわ」

「すいませんまどかさん」

「いいのよ」

まどかちゃんは私に気を使い病室を出て行った。



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