第2章 see again...
白い校舎の屋上にチャイムが鳴り響く。
「あっ、戻んなきゃ…」
私は急いで弁当を包んだ。
最後に携帯の画面でユキを探す。
【おう。頑張るww
ちょい我慢してな】
「我慢…?」
私は、お弁当を抱えて、携帯の画面を見つめた。
(我慢って…何を)
【我慢って??】
送った後にもしかしたら私がユキと昼休みにメール出来ないことを悲しく思ってることを気づいてたのかもしれない。
と思った。
【わかんなくていいよ】
たまに意味不明なユキも好きだったりする。
あいまいにするところは嫌いだけれど、今日はなんとなくドキドキした。
笑を零しながら扉を開けた。
「あっ!!雛森!!」
小日向君がまた顔をのぞかせた。
「何?」
「コレッ!」
小日向君はそう言って4日程前に小日向君に話しかけられて忘れてきてしまったお弁当を投げた。
私はそのお弁当を腕でキャッチする。
「あっ!!小日向君が持ってたんだ…」
「お前のかーちゃん、料理うまいのな!!
ごちそーさんでしたっ!!」
小日向君はまた月目にして笑った。
屋根の上からジャンプすると、私の前を通り過ぎて走って屋上を去った。
お弁当の中身を見ると、綺麗になくなっていた。
「食べたの…??」
-『ごちそーさんでしたっ!!』-
「あはっ…。ばっかみたい」
この瞬間から私の時計の針は動いていった。