第3章 hello...
「あら、水琴ちゃん!どうしたの?!」
「みことちゃんだぁ!オシャレさんになってるぅ!」
近所のおばさん、子供…。
みんなが驚くとおり、失恋を自らした私は、
イメチェンです!
ユキのタイプに合わせて黒髪ストレートロングの髪も、自毛の茶髪にもどして、ボブまで切ってカールもかけた。
ネイルをする女子はあんま好きじゃないって言ってたからしなかったけど、ネイルもお店でやってもらった。
制服は革製の鞄よりも、リュックが好きと言ってたからリュックにしたけど、茶色い革製の鞄にした。
ローファーより、スニーカーの方が可愛いというユキ。
それもローファーを買った。
全て、ユキを消すために。
「おはよー!ゆーちゃん、茜!」
「おは……よ…?えと…ミコちゃん?」
ゆーちゃんは予想通り、固まっていた。
「どしたの、水琴!腰くらいまであった髪はどこいった?!」
「茜、怖いよ…。全部切りましたー」
クラスの女子も自然と集まってきた。
「うわっ!水琴、すげぇ!」
「水琴ちゃん、イメチェン?!失恋?!」
失恋は、言わないで…
「雛森さん、染めたの?!」
「いや、コイツ、自毛は超茶髪なの。
あえて黒にしてたんだよ」
茜が解説してくれた。
「ほらぁー、チャイムなってんぞー!女子、すわれー」
「はぁーい」
担任の声で私も席につく。
通りすがりの茜がボソっとつぶやいた。
「頑張れ」
その声に私も小声で返した。
「頑張ってるよ、茜」