第2章 see again...
「なーんかミコちゃん、残念そー」
ゆーちゃんがニヤッと得意げに笑うと大きく息を吸った。
「えっ、いや別にそんなことは-」
言いかけた瞬間。
「あ~あ~。ミコちゃん、小日向君と同じ班になりたかったのかぁー!!
でもあーんなに女子に囲まれてんなら無理に決まってるよねぇー!!」
いきなり、ゆーちゃんは大声でわざとらしく叫んだ。
「…ゆー?」
茜も驚いた顔をした。
「ちょ、ゆーちゃん!何勝手なこと言ってるの?!」
クラス中からの注目を浴びた私は真っ赤になった。
もちろん、小日向君もこっちを見ている。
すると、小日向君が女子をかき分けて近寄った。
(絶対ドン引きされてるよぉ~~!!どうすればいいの?!)
俯く私の視界に小日向君はすんなりと入ってきた。
「きゃっ?!」
思わず顔を手で覆う。
「さっきのほんと?」
しゃがみこんで覗く小日向君は子供みたいだった。
「嘘…です。たぶん…」
すると、小日向君は頭の後ろで手を組んで立ち上がった。
「なーんだ。おもんねーの!
俺は雛森と一緒の班になりてーなぁーって思ってたのによー」
「えっ?!」
その言葉に私は手を振り下ろし、顔を上げた。
手を組んだまま振り返る小日向君が少し顔を赤く染めた。
「でも嘘なんだろ?」
「う…嘘じゃないよっ!!やっぱり本当!だから…同じ班にしてください・・・」
そう言うと、小日向君はまた月目にして笑った。
「なんだ、それ」