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【 イケメン戦国 】宵蛍 - yoibotaru -

第7章 潤色 - urumiiro -





「へえ…、」
「ほう、」
「なるほどな、」



何かに納得したような政宗、秀吉さん、光秀様の声が聞こえて顔を上げると、三人はニヤニヤしながら居心地が悪そうな家康様を見ていた。

私と三成くんは訳がわからず顔を見合わせる。



「…なんですか、あんたたちのその目。」
「いや、初々しいもんだなと思ってな。」
「まさか家康が先手をかけてくるとは思わなかった。」
「隅に置けないな、お前も。」



一体なんの話をしているのか分からなくて、呆気にとられていると、悪戯に笑った光秀様の手がまた頭に乗る。

どうしたのかと見上げると、



「俺のことは、まだ光秀様と畏まっていたな。」
「…へ?」
「光秀、いや呼びにくいなら光秀さんと呼べ。俺にも畏まらなくていい。」
「え、でも…、」
「遠慮するな。」



にやりと笑う彼に戸惑いながらも、なんだか呼び捨ては出来なくて

「光秀さん、」

と呼ぶと満足そうに頭を撫でられた。
訳がわからずされるがままにしていると、不機嫌な家康様が、スタスタと廊下を歩き出しながら、



「…帰るよ、亜子。」



と、ボソリと声をかけてくるから慌ててそのあとを追った。そんな私たちを三人は微笑ましそうに、三成くんだけがぽかんとして、見送っていた。



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