第15章 Aigokeros
「陽葵~次これ着てくれますかぁ~」
『まだ着るの・・・・・』
もう何着目かもわからなくなってきたんですけど・・・
しかも着替えるたびに写メ撮られるし
渡された服を広げてはぁ~とため息が出た
フリルたっぷりのメイド服・・・
こういう服は着る人を選ぶんじゃないのかな?
試着室のカーテンを開くと
赤葦がスマホを構えていた
「次はこれをお願いします」
『これで最後でいいよね?』
「そうだな」
「そうですね」
シャッとカーテンを閉め着ていた服を脱ぎ
赤葦に渡された服を広げるとサンタの衣装だった
まあクリスマスと言えばサンタだよね~
ってこれサイズちっさくない?
『ねえ赤葦君?』
「どうかしましたか?」
『これサイズ小さくない?』
「いえそれであってますよ」
「着れたんなら開けるぞ」
『ちょっ待って!!』
シャッと鉄朗にカーテンを開けられ
慌ててしゃがみ込むが時すでに遅し
赤葦にグイッと手を掴まれ試着室から出された
「良くお似合いですよ陽葵さん」
この寒いのにチューブトップのワンピース
しかもかなりのミニなんですけど・・・
「ほれ、そのままじゃ寒いだろ?」
ケープとサンタ帽、手袋を渡され身に着けた
若干暖かくなったけど寒いからねこの格好・・・
「買うか」
『今日でクリスマス終わりだし
いらないでしょ』
「じゃこのまま着ていくか」
『はあ!こんなの着てる人・・・・・』
「周りにいっぱいいますよ?」
『いやいやいや!寒いから!?』
「支払い終わったぞ~」
にこやかにやって来た店員さんに
着てきた服をお店の袋に入れて手渡された